敏感期にぴったりマッチした活動ができると「集中現象」が現れます。
「集中現象」とはモンテッソーリ用語で、「夢中になって何度も何度も繰り返し取り組むこと」です。
そして、「集中現象」が起こると「静寂」が生まれます。
以前スクールで担当していたクラスでの一コマ。
この日の子どもたちはとても落ち着いていました。
みんな集中していて、しばらくの間シーンとした心地の良い静寂に包まれていました。
何回も同じワークを繰り返す子。
一つ一つじっくり取り組む子。
みんなお友達の様子を全く気にすることなく、それぞれ集中していました。
集中するためにはプライベートな活動の方がいいかというとそうでもなく、お友達がしているワークに興味を持ち、じっと順番を待つ子もいます。
お友達がしてるからこそ興味が湧き、それに自分もすっかりハマってしまうこともよくあります。
「集中現象」が起こっていたら周りに人がいようと関係ありません。
自分が納得いくまで取り組んだり繰り返したりして、ある時に自らピタッとやめるのです。その時はとてもすがすがしいお顔をしていたり、とても満足そうだったり^^
先ほどの子どもたちの「集中現象」のその後ですが、子どもたちに変化がありました。
いつも「お母さんもうすぐ迎えに来る?」と頻繁に聞く子は、1回聞いたぐらいでお母さんのことを思い出すことがほとんどありませんでした。
もう一人の子はいつもトイレに行くことを拒んでいたのに、「チッチ出る!」と自らトイレに行き、初めておしっこが出たのです!
もう一人はいつも残してしまうお昼ご飯をきれいに完食!
みんな明らかに成長が見られました。
子どもたちが真に満たされたら自然と次のステップに進むんだということを目の当たりにした瞬間でした。
それは大人のタイミングや強制されてではなく、子どもたちの内から起こること。
みんなの満足が伝わり、私もとっても幸せな気持ちになったことを今でも思い出します。
いつもいつもクラス全体であのような「集中現象」が起こるわけではありません。
敏感期に沿ったワークを用意することはもちろん重要ですが、子どものコンディションによっても集中度は違ったりします。
子どもが自分でやめるまで集中させてあげられるならそれがベストです。
納得いくまでできたら達成感、満足感、自己肯定感などが得られ、心身ともに成長します。
子どもが何かに集中している時は、どんなにすごいことをしていても「すごーい!!」などと声をかけたり話しかけたりしないで、そっと見守って下さいね^^