前回、「話しことば」の敏感期にいる次女の様子について書いたのですが、今日は「母国語をバイリンガルにしたい」場合にできること、すべきことについて書いてみようと思います。
( 前回の記事 ↓ )
言語の敏感期を活用する
モンテッソーリは0歳〜6歳、特に3歳までの子どもが持つ特殊な能力のことを「吸収する精神」と表しました。この時期の子どもは、自身が成長していくために必要なことを環境からどんどん吸収していくからです。それらは敏感期として現れます。敏感期には運動の敏感期、感覚の敏感期、秩序の敏感期、そして言語の敏感期があります。
その素晴らしい吸収する精神のおかげで人間はことばを習得し、それが母国語となります。赤ちゃんの時に必死で母国語を勉強した人はいないはず。
大人になってから外国語を習得しようとしても母国語のようにいかないのはこのためです。残念ながら、スポンジのように吸収する力はもう持っていないからです。
そう考えると、この素晴らしい能力を持っている時期に二言語、三言語と習得できたら良いと思いませんか!?教え込むのではなく、大人になってからのように必死で暗記をする必要もなく、母国語として身につけばなんと楽チン〜♪
・・と言っても、言語ってな〜んにもないところで自然に身に付くわけでもないのです。
我が家は夫が英語のみ、私は日本語と英語(ネイティブレベルには程遠いですが・・^^;)を話します。国際家庭なら子どもが二言語や三言語を話せるようになるって簡単だと思われがちですが、そうでもありません。
子どもは当たり前に両親が話す言語を習得するのではなく、言語習得の鍵はなんといっても環境です!!
言い換えれば、親の母国語が何語であろうと、環境にある言語を習得できるということ!!
ことばの習得について
バイリンガル以前に、「ことばを習得」するにはとにかくことばのシャワーを浴びまくることが大事です!
それについては以前書いたこちらの記事をご覧下さい^^
母国語として二言語を習得するために
我が家の小学3年生長男と1年生長女は、今のところなんとかバイリンガルに育っています。
バイリンガルに育てていくために色々読んだり、色んな人の意見を聞いたりしてきましたが、自身の子育てやモンテッソーリで学んだ「ことばの発達」についての知識も踏まえて、現時点で言えること・・
母国語をバイリンガルにするには二つの言語が環境に同じだけ存在する必要があるということ。
一人目エピソード
一人目が生まれてすぐの頃、夫に「日中はきみがほとんど息子と過ごしているんだから英語でも話しかけてね」と言われていました。
「OK〜!」と言いつつ、私の母国語は日本語だし、自然に出てくるのは日本語。まだ返事もしない息子に英語で話しかけるのもなんだが変な感じで、夫がいない時はほぼ日本語で話しかけてしまっていました。
そしたら、息子から出始めたことばは日本語・・・いや、関西弁・・・^^;
1歳2、3ヶ月頃からことばが出始めたと思いますが、初めに出てきた単語の8割ぐらい関西弁ではないかーーっ!!(笑)
「やばい!ダディにバレる・・」とそれから二人きりの時も英語でも話しかけるように頑張りました。そうすると次第に英単語も発するようになりました。
周りの国際結婚家庭はそれぞれ色んなやり方をしていましたが、状況もそれぞれ違います。
夫と色々話し合った結果我が家が辿り着いたのは、日本にいる限り自然に耳に入ってくるのは日本語だし、集団生活が始まれば学校(幼稚園)では日本語100%の環境になるので、それまでは英語に重点をおいて言葉かけをしていくという方法。
その時点で日本に永住するかは未定でしたが、長男が小学生になる頃ぐらいまで(重要である6歳までの間)は日本にいるだろうと想定してのプラン。
英語に重点をおくと言っても日本語禁止!とかではなく、私は日本語で話しかけたり絵本を読み聞かせたりもしていましたが、家族で過ごす時や家の中では英語、外では臨機応変に(英語を話す人とは英語、日本語を話す人とは日本語)という感じで息子の言語環境を整えていきました。
そんな感じで、6歳までの期間の言語環境をトータルで見ると英語と日本語を使う時間が同じぐらいになり、どちらも母国語として習得できるのでは・・と考えました。何の根拠もありませんでしたし、そんな画期的な方法でもありませんが(笑)
息子がテレビやDVDを見る時も英語でした。日本語のアニメなどを見せてみても好まなかったので(多分日本語があまり分からず)、自然に英語でしか見ないようになったのです。
息子は保育園には行かず、3歳で幼稚園に入園。ユニークな園を転々とし、最終的には英語環境のところに通ったので(言語のためではなかったのですが)、小学校に上がるまでは彼が話すことばの7割ぐらいが英語になっていました。
語彙は圧倒的に英語の方が多くなり、日本語の表現は英語から訳しているような感じのものもありました。
例えば、冷たい水を触って「寒い!」と言ったり、あと少しになったお菓子などをみて「少ししかある」と言ったり^^;
母国語が日本語なら絶対言わないような表現を時々するので、小学校に入学したら大丈夫かなぁ・・と思っていましたが、「一年生なんてまだみんなそんなもんですよ〜」と担任の先生。
特に問題はなかったようで、小学校入学と同時に日本語力がどんどんアップしていきました。
読み書きについては、一般的に敏感期がくる年齢の頃に英語にしか興味を示さず、入学前の時点でひらがな、カタカナは自分の名前しか読み書きできなかったのですが、本人は全く気にしていませんでした^^;
そのおかげか?、小学校の学習が新鮮だったようで、日本語の読み書きの敏感期がやっと訪れたかのようにあっというまにひらがな、カタカナを習得し、3年生の今は難しい漢字も日々習得しています。
二人目エピソード
お兄ちゃんと二歳差で生まれた妹は常に見本が身近に存在する環境。両親を含めて周りに英語を話す人が3人いるので、自然に英語が身についていきました。兄妹での会話も英語でしたが、幼稚園に入り日本語を話すお友達ができたので、そこからどんどん日本語も習得。
彼女は小学生になったお兄ちゃんの宿題を日々見ていたせいか、兄よりもひらがなに興味を示し、小学校入学前に少しだけ読めるようになっていました。
一年生になり、あっという間にひらがなの読み書きを習得。日本語の本を読むようになったり、お友達にお手紙を書いたり、自分で色々文章を書いてみたり、とひらがなの読み書きを楽しんでいます。一歳の妹にもたくさん英語と日本語絵本の読み聞かせをしてくれているので、彼女には読む練習になり、妹はハッピーで一石二鳥♪
振り返ると、典型的な二歳差育児の「下の子は放ったらかし・・^^;」がそのまま反映されているかのような二人目の成長。
一人目の時のように親が意気込まなくても、兄が進んだ道を同じように進んでいった二人目。
お兄ちゃんを見本に、間違いまでもしっかり真似して言語を習得しました。
そう考えると、一人目の時に環境を整えておくことは大事だと、今更ながら実感しております。
長男、長女の発語から今までの言語習得の様子はこんな感じですが、これからの課題などもあります。
長くなってきたので今日はこの辺で・・・
続きは次回に書きまーす♪