絵本の読み聞かせっていつから始めればいいの・・?
絵本ってどうやって選べばいいの・・?
そもそも、読まないといけないの・・!?
今日は、そんな疑問に対するモンテッソーリの視点からのおはなしです。
モンテッソーリ教育において、絵本の読み聞かせは「言語教育」の位置付けとなります。
「言語教育」の教材は、実物(本物の果物や野菜など)→ レプリカ→ 写真や絵・・・と進んでいき、教材としての絵本は1歳頃から使用します。
ですが、親子のコミュニケーションとして読み聞かせをするのはもっと早くてももちろんOK。
支えがあるとママのお膝に座れるぐらいになれば読んであげやすいので、それぐらいから読んであげると良いです^^
絵本の読み書きかせはコミュニケーションのみならず、語彙を増やします。
胎児期から「話しことばの敏感期」は始まっているので、たくさんことばのシャワーを浴びさせてあげるのにも絵本はおすすめです。
0歳〜1歳頃の絵本の選び方のポイント
・日常生活の中に実際にある事柄がテーマとなっているもの
・絵だけで楽しめるもの
・ことばのリズムが良いもの
・繰り返しのあるもの
・ストーリー性のあるもの
0歳〜1歳の頃の絵本選びで特に重要なことは、実際に存在する事柄であること。
この年齢の子にいきなり「桃太郎」とか「白雪姫」を読む人はいないと思いますが、まずは実際に身近にあるものが出てくる絵本を選んであげます。
無意識の状態にいるこの年齢の子たちは、現実、非現実の区別がつきません。
身の回りの現実にあるものごとを無意識的に身体全体で吸収し、発達を遂げている時期なので、物語やファンタジーなどの非現実的なお話を与えると混乱してしまいます。
子どもの意識の芽生えとともに(2歳半頃〜)現実と非現実が比較できるようになってくるので、物語やファンタジーなどの絵本を与えるのはそれぐらいからにします。
物語に限らず、「動物が椅子に座ってご飯を食べている」とか「野菜たちが喋っている」なども非現実的です。
そう考えると、びっくりするほど多いの。。
非現実的な赤ちゃん絵本!(笑)
図書館の赤ちゃん絵本コーナーに行くと、全然絵本を選べません。。。^^;
良さそうなタイトルを見つけても手に取ってみるとジャガイモに顔があって立っていたり、動物が歯磨きやお着替えしてる・・・。
あれだけ非現実な赤ちゃん絵本があれば、何も知らないママやパパは普通に選びますよね。
語彙を増やすという意味ではマイナスではないかも知れませんが、赤ちゃんの脳の回路が繋がりにくそうだな〜・・と思ってしまいます。
赤ちゃんにとって、まず実体験がとても大事なので。
(以前書いたこちらもご参考に〜)
0歳〜のおすすめ絵本
では、0歳の赤ちゃんにはどんな絵本を選ベば良いか。
0歳の赤ちゃん・・まだ出会ったことのないものがたくさん!
初めは写真や実写に近いものを選ぶとgood!
モンテッソーリ0-3教師養成講座で紹介されていた絵本たちも含めてご紹介〜♪
こちらは文字がありません。
動物の名前を教えたり、鳴き声を真似してみたり、発達に応じてストーリーを作ってみたりするのもよし!
こんな感じでリアルな果物が現れます。
苺大好きな9ヶ月の娘は大興奮!(笑)
こちらもリアルな野菜たちが登場。
こちらもリアルな果物。
果物によって剥き方、食べ方が違うのがリアルでおもしろいです。
繰り返しが楽しく、「ものの永続性」を獲得した子どもにはとても楽しい絵本です。
動物が「いないいないばあ」をしている点は非現実的ですが(笑)、日常で親しみのある「いないいないばあ」がテーマなので、子どもは楽しみます。
(「ものの永続性」についてはこちらでも♪)
0歳の赤ちゃんにとって、身近にあるものはまだまだ限られています。
動物といっても親しみがあるのはせいぜい犬や猫ぐらい・・?
まずは普段食べている果物や野菜が登場する絵本などから始めると、集中して聞いてくれると思います。絵本を読む前にその絵本に出てくる果物や野菜を実際に見せたりすると、もっと興味を持ちます。
これは離乳食を与える際にもおすすめ!
調理済みのものだけ見せて食べさせるより、原型の野菜や果物をまず見せたり、触らせたり香りを嗅がせてあげ、切るところも見せてあげ・・と過程も見せると、五感の刺激になり、ものと名前や言葉が繋がっていきます。
こちらは写真たっぷりな本。
100種類の色んなものや食べ物、色など、100種類の動物が載っている図鑑のような本です。
身近にある物の名前の他に「動詞」も出てきます。
英語ですが、日本語や他の言語で読んでも良いし、赤ちゃんも食いつきやすくおすすめです♪
First 100 Words (First 100 Soft to Touch)
- 作者: Priddy Bicknell Books
- 出版社/メーカー: Priddy Bicknell Books
- 発売日: 2011/05/10
- メディア: ボードブック
- この商品を含むブログを見る
First 100 Animals (First 100 Soft to Touch)
- 作者: Priddy Bicknell Books
- 出版社/メーカー: Priddy Bicknell Books
- 発売日: 2011/05/10
- メディア: ボードブック
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こちらは実写ではないですが、身の回りにあるものが色々登場し、赤ちゃんに大人気の絵本。
我が家のリィちゃんも大好きで、長男、長女も大好きでした。
普段の生活の中にあるものが多く、擬音語は実際の生活で無意識に使っていたりするので馴染みやすいのだと思います。
この絵本の絵とことばを結びつけるというよりは、生活の中での擬音語がここで結びつくような気がします。
娘が外でぐずった時や寝かしつけの時に機嫌が悪い時などは、絵本なしで「じゃあじゃあびりびり・・じどうしゃぶーぶー・・」と呪文のように言い始めると、ピタッと泣き止んでご機嫌になります!そんな魔法の絵本♡
夫はこれを長男の時から英語で読み聞かせてるのですが・・・
英語って「ブーブー」とか「ビリビリ」みたいに音を言葉で表現しないので、夫が読むと、"Car, Brrrrr"みたいなリアルな音になってます(笑)動物の鳴き方も違うし。
言語の違いを習得するので、それもおもしろいな〜と思います^^
紹介した絵本はごく一部ですが、選ぶ時のポイントなどがお分かりいただけるかなと思います。
以上のようなポイントをベースに、発達に応じた内容を選んであげると良いです。
絵本の読み方について
ストーリー性のあるものなどは抑揚をつけたり声色を変えたりした方がいいのかな・・と思う人は多いと思いますが、大げさにしすぎない方がいいと思います。
大げさに読むと、「ことば」や「絵」より読み手の顔や声に注目してしまうからです。それだったら絵本を読んでいる意味があまりないですよね。。^^;
絵本の読み聞かせが赤ちゃんとの遊びやコミュニケーションの一つであっても、「赤ちゃんを興奮させる」必要はありません。
赤ちゃんは人間の声、特にママの声に敏感なので、ママが読んでくれるだけで嬉しいし、ことばの習得に効果大なのです。
大げさに読まなくても、優しい声で、読むリズムや速度、「間」などを工夫することで、赤ちゃんはより絵本に引きつけられ、リラックスして絵本を楽しむことができます^^
読むタイミングは遊びの時間内でもいいですが、お昼寝前や寝る前など、いつも同じタイミングで読むと、絵本への親しみやそのあとの眠りへと繋がりやすくなります。
絵本をおもちゃと一緒におもちゃ箱の中に入れたり、おもちゃのように扱うのはNG。
小さなラックや本棚などに入れ、赤ちゃんが目に触れる位置に2〜3冊置いておくと、自分で見ることもできておすすめです♪
まとめ
まずは身近にあるものを中心に、2歳半頃までは実際世の中にあるものがテーマである絵本を選んであげて下さい^^
絵本を好きになってもらうことが読み聞かせの入り口であり、本好きになるきっかけになります。
絵本に興味を持ち始め、絵本タイムが好きになると、1歳頃でも長いストーリーが聞けるようになってきます。そうなると、どんどん語彙が増えたり、集中力、想像力、理解力を養うことにも繋がります。
頑張ってたくさん読まなくても、一日◯冊とか決めなくても、赤ちゃんのお気に入りの1冊を何回も読んであげるのでもOK!
絵本タイムが親子にとって、楽しいコミュニケーションの時間になることが大事です。
ぜひ赤ちゃんと一緒に上質な絵本を楽しんで下さい (*^^*)